カレー味の具を包んで揚げるインディアンサモサ

晩に荷物をすべてバックパックへ押し込み早朝にバスターミナルへ行き、そのとき乗れる一番早いバスに飛び乗ってとにかく目的地の方角へ亀のようにのろのろと近づいていく。そんな風にして、インドを旅するときは遊牧民のように場所を転々とする。インドで行き当たりばったりに移動するなら長距離バスが何よりも自由がきく。それは、ボロボロでほこりまみれで限りなくローカルな道を走り、地元の人や学生の通学の足となっているようなバス。とんでもない田舎を何時間もバスに揺られていると、時々バスは小休憩に入る。運転手も乗客もみな食べものを食べ、熱くて甘いチャイを飲む。ぽつんとバスの中で出発を待っているときに食べものを分けてもらったことは一度きりじゃない。大きな黒のターバンを巻いた目つきが怖い運転手が表情を変えずに自分のお弁当(それはチャパティとサブジ(カレー味の野菜)だった)を無言で差し出してくれたこともあった。自分の分と一緒に私の分まで路上でチャイとサモサを買ってきてくれた男の子もいた。わたしは回数を重ねて少しずつ慣れてゆき、小休憩に入ると(置いてきぼりになるのを心配せずに)他の乗客と一緒にバスを降りて路上のスナック(軽食)を買いに出れるようにまでなった。大きな鉄鍋になみなみと注がれた油でじゅわじゅわじゅわと揚げられている。それはなに、あれはなに、と指さし注文して辛いソースと一緒に新聞紙にくるんでバスへ戻る。なかでもサモサは本当によく食べた。揚げたては皮がパイのようにさくさくしていて、中には数種類のスパイスがしっかりきいたジャガイモの具。それだけで食べてもおいしいし、甘酸っぱ辛いソース(あれはなんていうのだろう)をつけてもおいしい。

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はじめて「そばの実」を調理した。キヌアよりも粒の大きいそばの実は、キヌアと同じように水を加えて鍋で炊く。でも炊き上がりはキヌアのようにパラパラしておらず、それはむしろホクホクしたじゃがいものよう。(だからサラダではなくサモサの具にしてみようという気になった。)そばの実は、たんぱく質と食物繊維が豊富で、血管の強化、血流の改善、血中のコレステロール値を下げる「ルチン」(ポリフェノールの一種)も含まれている。銅、マンガン、リン、鉄、パントテン酸、亜鉛も含まれていることから、他の穀物には含まれない栄養が揃ったスーパーフードともいえる。サラダにしたり、スープにしたり、お米の代わりに食べたり、ベジバーガーを作ったり、クリエイティブになれば使いみちはとても豊富。サモサは本来じゃがいもで作られるけれど、炊いたそばの実は油とケチャップとの相性がよく、炭水化物のじゃがいもも勿論おいしいけれど、たまにはこんなヘルシーな変り種でサモサを作ってみてもいい。余ったそばの実のサモサの具は、それこそサラダにたくさん入れて、それだけでお腹いっぱいになる立派なサラダボウルに変身させたり、ピーマンに詰めて肉詰めもどきにすることもできる。そばを食べる習慣がある日本でなぜそばの実が食事の具材として使われないのか分からないけれど、もしかしたらキヌアに遅れてもう少ししたら日本でも取り上げられるようになるかな?

※わたしが使ったそばの実は、生(RAW)ではなくトーストされているもので、生と比べると調理時間が短いです。またインターネットでみた限りではRAWのそばの実とトーストされたものでは炊き上がりや食感が異なります。トーストされたそばの実は、Kashaとも呼ばれ特にロシアやウクライナ、ポーランドで食べられているようです。

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インディアンサモサ

そばの実ではなく通常通りじゃがいも(中3個くらい)で作ることもできます

材料

作り方

  1. 鍋にそばの実を炊く水を入れて火をかけ沸騰したら、そばの実と塩を入れて弱火で15~20分調理する
  2. お米やキヌアのように水がすべて吸収されたら木べらでさっくりかき混ぜて置いておく
  3. サモサの皮の材料の小麦粉と油と塩を手でさっくり混ぜ合わせたら、そこへ少しずつ水を入れて生地がまとまるようにこねる(サクッとした生地にするため水は入れすぎずぎりぎりまとまる程度に留める)
  4. 生地がまとまったらしばらく捏ね、生地をまるめてボウルに入れラップか濡れ布巾をかけ、サモサの具を準備する間、生地を寝かせる
  5. フライパンにサモサの具の油をしき、クミンシードと生姜を入れる
  6. クミンシードの香りが出てきたらチリペッパーを入れ、炊いたそばの実を入れて、スパイスの香りが移った油で炒める
  7. ガラムマサラを入れ、塩を加えて味を整える
  8. 別のフライパンを火にかけコリアンダーシードとカシューナッツ(オプション)を乾煎りする
  9. コリアンダーシードが香りがたってきたらスパイスグラインダーで砕く(スパイスグラインダーがない場合はまな板の上に乾煎りしたコリアンダーシードをのせ、綿棒をロールさせながら押し潰してもOK)
  10. 砕いたコリアンダーシードと乾煎りしたカシューナッツとレーズンをスパイスで味付けしたそばの実に加える
  11. 寝かせていた生地を台に移す(台に生地がつかないようにするために打ち粉をするのではなく、ほんの少量の油を台と生地につけるようにする)
  12. 綿棒で生地を丸く円状に伸ばして成形する
  13. 丸い生地を包丁で半分に切る
  14. 包丁で切った縦の部分に水を塗り、水を塗った部分が重なるようにして逆円錐型を作り、塗った水を糊にみたてて生地をとめる
  15. サモサの具を皮の中に入れたら、水を糊の代わりにして皮を綴じて低温に熱した油で10分ほど揚げる
  16. 揚げたサモサにケチャップを添える

Notes

高温の油で揚げると、サモサの中身に火が届く前に外側の皮だけがすぐに調理されてしまう。低温でゆっくり揚げ、揚げ上がる直前に少し温度を揚げると皮がさくっと仕上がる。

http://i-eat.carrots.jp/buckwheatgroats-samosa/


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