ベジタリアンのインドネシアサテ

上半身裸の男たちの熱い満月のケチャダンス。耳元に花を飾り目線や指先まで操る優雅な少女のレゴンダンス。私の耳に響くガムランの調べ。村のあちこちにあるギャラリーに飾られた細密画。生ぬるい風が通り抜け時間が止まったかのような居心地の良いカフェ。ピンクのハスの花。バナナの葉に盛られた神様へのお供えもの。ゆるやかにたちのぼる一筋のお香の煙。道路を行き交うバイク。鮮やかな南国の花。緑。山。

最近バリのことばかり考える。あの土地の空気を、音を、風を、五感を通して今でも蘇らせることができる。今どこかへ旅立つチケットをあげると言われたらそれは、アメリカでもなく、インドでもなく、タイでもなく、バリだ。どうしてあの国はあんなにも神様のような存在が、こんな私でさえも身近に感じられるのだろう。宗教色の強いインドやネパールとも異なる、むっと迫りくる神聖なものの気配。土地のエネルギーだろうか。何度足を運んでも変わらずに掬い取れるもの。人々の風習にも心の中にも村のあちらこちらにも。

どこにも行けないと思うから、逆にどこかへ行きたいという想いが強くなるのだろうか。私は台所でインドネシアへ旅をすることにした。

 

インドネシアのサテには通常鶏肉が使われる。日本の焼き鳥のように肉が串に刺さり、ピーナッツをすりつぶした甘いソースをかけて食べる。ナシゴレン、ミーゴレンと同じくらいポピュラーなインドネシア料理だ。ベジタリアンサテを作るならば、しっかり水切りした豆腐やテンペなどを鶏肉代わりに使うと良い。そこに鮮やかなトマトやレッドオニオンやマッシュルームやパプリカやヤングコーンを加える。Tiger Tigerのインドネシアサテソースに使われている材料は、水、ココナッツミルク、ピーナッツ、砂糖、コーンデンプン、米ふすま油、シャロット、レモングラス、ニンニク、ガランガル、チリ、スパイス(コリアンダー種子、クミンミルク)、パプリカエキス。

食べるときは具をいっきに串から外してごはんの上へ。ピーナッツソースを欲張ってかけてみたものの、Tiger Tigerのサテソースは甘みが強い気がする。だから相方のサテには、ハラペーニョを加えた。ハラペーニョのさわやかな辛味とソースの甘みの調和はうまくいったようだった。皿にいっしょくたににのせると、インドネシアの串料理もカンボジアのカレーのような装いになってしまった。トマトはプチっと口の中で弾けて甘い蜜を流す。目を閉じれば、いつも通っていた友人の親戚が営む地元の食堂。私は毎晩真っ暗な田園をバイクで通り抜けて明かりの灯る中心地まで繰り出し夕ご飯を食べた。早朝から夜まで集中的なヨガのトレーニングに時間を費やし、1日の終わりの解放はヨガシャラを一刻も早く離れ一人で町まで繰り出し束の間の息抜きをすること、週末にガムランを習うこと、先生が演奏するガムランを聴きにいくこと、できる限りの数のケチャダンスやレゴンダンスを観にいくことだった。1ヶ月ものあいだ、そうして私は生き生きと生き延びた。

ベジタリアンのインドネシアサテ

材料

  • 水切りした豆腐(またはテンペでもOK)
  • マッシュルーム
  • ミニトマト
  • レッドオニオン
  • ハラペーニョ
  • パプリカ
  • ヤングコーン
  • Tiger Tigerインドネシアサテソース
  • パクチー(オプション)

作り方

  1. 材料を串にさして焼く(私は1回目はトースターを使い、2回目はスキレットに油をしいて焼きました)
  2. 温めたソースをかける
  3. オプションで刻んだパクチーを上に振りかける

Notes

ピーナッツソースは甘いので、お好みで辛味をどこかで加えると良いかもしれません。

http://i-eat.carrots.jp/vegetarian-indonesian-satay/


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